細胞:構造Ⅱ
①核(nucleus)
糖・塩基・リン酸からなるヌクレオチドが多数結合してできた高分子化合物で、DNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)があります。
(1)DNA:核の中にあるDNA(デオキシリボ核酸、2万個)には、遺伝情報が収められており細胞部分裂により先にDNAが複製され倍加します。ヌクレオチドを構成する糖はデオキシリボース、塩基はアデニン(A)チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)で、二重らせん構造(二本鎖)を成しています。
(2)RNA:ヌクレオチドを構成する糖はリボース、塩基はアデニン(A)、ウラシル(U)、グアニン(G)、シトシン(C)で、一本鎖を成しています。
②細胞質(cytoplasm)
細胞質は、細胞活動が行われる場で、ミトコンドリア(mitochondria:糸粒体)などの様々な機能と構造を持つ器官があり、これらを細胞小器官(organelle)と呼びます。
(1)細胞小器官(オルガネラ):細胞小器官同士の間は、水・たんぱく質などで満たされており、これを細胞質基質(cytoplasmitic matrix)と呼びます。この細胞質基質には、酵素などのたんぱく質やアミノ酸、グルコースなどが含まれています。
・ミトコンドリア
体内のエネルギーの95%はミトコンドリアで作られます。呼吸をするのはミトコンドリアでエネルギーを生成するためです。酸素の供給を受けて、乳酸などを最終的には二酸化炭素と水にしてしまいます。その際、多量のエネルギーを発生してATPを作り出すほか、一部は熱となって体温を保持します。ATPは筋肉の収縮やたんぱく質など様々な物質の合成、神経の伝達などに必要なエネルギーを供給します。細胞内で酸素を使って有機物を分解して、取り出したエネルギーをATPに蓄える過程を呼吸(細胞呼吸)と言います。ミトコンドリアはDNAを持ち、膜が二重で、内膜は複雑に入り組んでひだ状になっています。一つの細胞に1,000~2,000個存在し、脳・心臓・筋肉細胞に特に多く存在します。
・小胞体
たんぱく質や分泌たんぱく質を合成し、異常なたんぱく質の分解をします。
・ゴルジ体(golgi body)
分泌たんぱく質、細胞外たんぱく質への糖鎖の付加、リボゾームたんぱく質のプロセシングを担っています。
③細胞膜(cell membrane)
細胞を周囲の環境から守る働きをしています。オメガ3が15%以上必要ですが、現代人の場合3~7%しか含まれていません。