記憶
もし、目や耳から入る情報をいちいち記憶していると、脳はすさまじい量の情報の処理に追われてパンクしてしまいます。そのため、目や耳などの感覚器官で受け取った情報を一時的に貯めておきます。これを「感覚記憶」といいます。自分にとって必要のない情報や関心のない情報はすぐにこの感覚記憶から消えてしまいます。
感覚記憶には「短期記憶」と「長期記憶」があります。
短期記憶とは、その名の通り短期的に保存される記憶のことです。保存される時間は15～30秒と言われています。短期記憶された情報の内「リハーサル」された情報のみが長期記憶に送られます。リハーサルとは、頭の中で復唱したり、反復学習することです。
リハーサルには、なんとなく反復するだけの「維持リハーサル」と、情報を語呂合わせなどの処理を行い反復する「精緻化リハーサル」があります。精緻化リハーサルの方が、長期記憶に送られる可能性は高くなります。
長期記憶は、理論上では、半永久的に情報を貯蔵できるとされている記憶のことです。短期記憶の内関心があり必要とされた情報が、リハーサルにより長期記憶に送ると考えられています。
長期記憶はさらに「手続き的記憶」と「宣言的記憶」に分けられます。
動作や一連の手続きに関する記憶のことを「手続き的記憶」といい、いわゆる「身体が覚えている記憶」のことです。例えば、自転車の乗り方やドラムの叩き方などがそれにあたります。
知識や経験など、言葉で説明できる記憶のことを「宣言的記憶」といいます。勉強などで得た意味や、旅行の思い出など経験したエピソードなどがこれにあたります。
2021年11月04日 12:25
