牛乳は骨を弱くする?
カルシウムが非常に大切なミネラルであることは間違いありませんが、カルシウムだけを大量摂取すると、体外に排出してしまうという事を知らなければなりません。これは、マグネシウムとのバランスが関係してきます。
カルシウムの99%は骨と歯に存在しますが、残りの1%は血中にあり、細胞の情報伝達にかかわる重要な働きをしています。不足すると支障が出るため、体は骨からカルシウムを取り出すことで血中カルシウム濃度を一定に保とうとします。この調節をするのがマグネシウムです。そのため、骨中のマグネシウムが少なくなると、この調節がうまくいかずカルシウムをとめどなく溶け出すことになってしまいます。
日本人よりもカルシウム摂取量が多いにもかかわらず、欧米人の方が骨粗しょう症が多いという皮肉な現実があります。これは、欧米人のマグネシウム摂取量が少ないため、カルシウムが排出されてしまっていることの裏付けとなっています。
骨粗しょう症は骨からカルシウムが溶け出す病気に変わりありませんが、食事からのカルシウム摂取量が多ければ防げるものではなく、カルシウムが溶け出しやすい生活習慣に起因しているということです。
マグネシウムとのバランスが非常に大切です。玄米、大豆、海藻を多く摂取することで骨からのカルシウムの融解「脱灰」を防ぐことができます。
2021年11月13日 17:39